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糖質制限食と注意事項と自己責任

2015年12月14日
先月、福岡から帰って来て、あまりの寒さに冬眠したくなりましたが、その後は少し寒さも緩み、ここしばらくは比較的、比較的、日中でしたらまだ我慢できる程度の冷え込みで済んでおります。

今年は18年ぶりに強いエルニーニョ現象が発生し暖冬になるとの予報だったので、このまま冬が終わってくれるかと期待していたのです、が。

水曜日から京都の最高気温は一桁になるとのこと。

毛皮にくるまれたクマですら冬眠するのに、なんで素肌むき出しの人間がこの寒さの中動けようか。

水曜日から更新がなければ、来年の夏までどこぞの穴の中で寝ていると思って欲しい、あらてつです。

冬のない国に生まれたかった…。

はい。

どうでもいいボヤキはこれくらいにして。

今日の話題。

2014年04月18日に書いた

「極端な炭水化物抜きダイエットをすると肝臓に脂肪が集まって、脂肪肝になる」んですって。

の記事に、匿名さんから以下のコメントを頂きました。


『私は糖質制限で肝臓を痛めました。現在、杖なしで歩けずにリハビリ中です。

もともとB型肝炎持ちで、インターフェロンで一旦おさまってたのですが。初めて本格的に筋トレと糖質制限、高タンパク摂取をしていた1ヶ月目過ぎ たあたりで、右僧帽筋が痛み出し、初めは筋肉痛と思っていたのが、背中全体、お腹、右腕両胸、両足まで痺れが来て歩行困難に。病院で調べると AST/ALTが200/500まで跳ね上がりました。

現在は肝炎治療するとともに食事を糖質と野菜および塩分を意識して摂取することでずいぶん楽になってきましたが、まだ歩行は厳しい状態です。

何にせよ、糖質制限は肝臓に問題がある方、特に慢性肝炎の方は一気にしないほうがいいと思います。』


匿名さん、コメントありがとうございます。

以前、腎臓病の方が主治医に黙って、しかも自己流で糖質制限食に取り組んで悪化、その苦情がなんでか私どもに来たことがあります。

腎臓病、肝臓病だけに限った話ではありませんが、基本的に持病をお持ちの方は、糖質制限食に取り組む前に主治医にご相談された方が良いと思います。

糖質制限食で腎臓病、肝臓病になるエビデンスはありませんが、糖質制限食の適応外の疾患の場合、悪化する可能性がありますので。

また、この当たりの糖質制限食に取り組む際の注意事項は、江部康二先生が書籍やブログでこれまで何度も書いておられます。

注意事項をよくお読みの上、自己責任で糖質制限食に取り組んで頂ければと思います。

以下、江部康二先生のブログから抜粋です。






【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質制限の必要なしと明示されました。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。

なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。




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